本研究は、三カ年で以下の(1)~(4)の各個別研究を完成と統合とを行い、形態学としてのウィトゲンシュタイン哲学の意味と意義を明らかにする研究を遂行した。 (1)ウィトゲンシュタインのアスペクト論と言語論の内実を、言葉の形態(Gestalt)という観点から総合的に解明する。(2)ゲーテからウィトゲンシュタインへの影響関係を精査し、ゲーテ的形態学とウィトゲンシュタイン的形態学の共通性と差異をともに示す。(3)カール・クラウスの言語論の内実を、ウィトゲンシュタインの言語論を参照しつつ解明する。(4)カール・クラウスからウィトゲンシュタインへの影響関係と、両者の共通性を示す。
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