研究課題
若手研究(B)
本研究では、1960年代にフランスのエリート養成機関のひとつであるパリの高等師範学校の生徒たちが公刊した『分析手帖』の全体像を把握することを目的とした。『分析手帖』は精神分析、エピステモロジー、マルクス主義という3つの思想的潮流の合流点に、新たな「言説の理論」を打ち立てることを共通目標としていた。本研究は、1966年から69年にわたって10号が刊行されたこの雑誌の分析によって、68年5月以前のフランスの「概念の哲学」の展開を明らかにした。
20世紀フランス思想史