この研究課題において,研究代表者は以下の研究を行なった:(1)ウマースヴァーティ作『タットヴァールタスートラ』第7章中の禁戒(vrata)に言及する部分に対するシッダセーナ(8世紀頃,白衣派)の注釈への訳注研究.これは,プージュヤパーダ(6世紀頃,空衣派)及びアカランカ(9世紀頃,空衣派)の注釈や白衣派聖典およびその諸注釈との比較を含む.(2)特に,シッダセーナ注およびハリバドラ・ヤーキニープトラ(9世紀)作『ダンマサンガハニ』に見られる不妄語・無所有・不淫の解釈に関し,個別的な研究をおこなった.
|