研究課題/領域番号 |
15K16623
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
喜田川 たまき (渡邉たまき) 筑波大学, 北アフリカ研究センター, 研究員 (50721685)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 農耕儀礼 / 祝祭研究 |
研究実績の概要 |
1.文献収集:国内で調査準備を進めるとともに、入手可能な文献を収集した。
2.現地調査:平成27年7月にチュニジア共和国を訪問し、調査地であるガベス県文化・遺跡保護省担当局長の協力を得て、マトマタ郡のベルベル村落の調査を行う事とした。調査村落では聞き取り調査、及び聖地への参詣、村の祝祭の参与観察を行った。また、メドニン県ザルジス郡、ベニ・ハデシュ郡でも、同様の調査を行う事で、チュニジア基層文化におけるオリーブの表象を収集した。開発の進んだ海岸部との比較により、山間部には伝統的な宗教形態や習俗が保存されていることが明らかとなった。今調査ではチュニジアにおける食用・薬用植物の象徴性を、山間部、沿岸部で比較し、基層文化の要素を明らかにするものであり、実施の意義は大きい。
3.調査データ分析、発表:現地調査で得られた情報を整理するとともに分析を行い、不足した情報を補完するための資料収集を行った。また国際学会の口頭発表及び論文執筆を通じて、研究成果に基づく報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
チュニジアでの政情不安はあったものの、現地大使館及びJICAと綿密に連絡を取り、安全に現地調査を行うことができた。ただ、車両手配などの安全確保のため、期初よりも予算がかかってしまったため、予定していた資料用経費が不足する見込みであったたため、前倒し請求を行った。
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今後の研究の推進方策 |
チュニジアでの調査を引き続き行い、歴史的資料の収集やさらに聞き取り調査を行う事で、前年度得られた成果を発展させる。また、来年度の本調査に向けてモロッコでの予備調査を始める。学会発表、論文発表は随時行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
1月に現地資料の購入を予定して、前倒し支払い請求を行ったが、郵便事情により荷物が届かず、購入に至らなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
購入できなかった資料については、次年度の現地調査の際に改めて購入する予定である。また期初予定になかった文献資料も必要となったため、その購入、複写代等に充当する。
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