• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

十七世紀オランダにおけるデカルト主義の宗教・政治思想とその影響

研究課題

研究課題/領域番号 15K16633
研究機関東京基督教大学

研究代表者

加藤 喜之  東京基督教大学, 神学部, 准教授 (00708761)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード思想史 / 哲学 / 宗教学 / キリスト教 / オランダ / スピノザ / デカルト / 十七世紀
研究実績の概要

課題最終年度となった平成30年度は、本研究課題を推進するために必要な新たな史料の分析を行うとともに、その成果を学会発表や論文に反映させた。新たな史料とは、学術雑誌『スピノザーナ』第16号に掲載された論文でおもにあつかったクラウベルクと関係の深いユトレヒト出身の哲学者マンスフェルト(Regnerus van Mansveld, 1639-1671)の著作(_Adversus anonymum theologo-politicum liber singularis_, 1674)である。この著作は、スピノザの『神学・政治論』を徹底的に批判したものであり、とりわけ自然法則と奇跡の関係について言及した箇所が本研究課題にとくに関係が深く、継続的に分析を行なった。その成果は、9月に南山大学で開催された第66回日本基督教学会学術大会で発表した。これに加えて、10月にはこれまでの研究成果をまとめた論文を学術雑誌『宗教研究』へ投稿し、査読を経て、『宗教研究』394号(2019年6月刊行予定)に掲載が決定した。さらに、これまでの研究成果をまとめた英語論文を完成させ、1月に編集者に提出した。2019年度中に出版される予定である。
研究環境としては、本課題を基盤に採択された国際共同研究加速基金を実施するためオランダ・ロッテルダムのエラスムス大学哲学部に客員研究員として籍を置き、研究を続けた。それにより、これまで在外研究時にのみ閲覧可能であった史料などにアクセスしやすくなった。また、エラスムス大学には、本研究課題に関連した分野の専門家が複数在籍しており、彼らとの交流を通して本課題のより精緻な議論を行うことができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ロッテルダム・エラスムス大学哲学部(オランダ)

    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      ロッテルダム・エラスムス大学哲学部
  • [雑誌論文] スピノザにおける悪の問題2019

    • 著者名/発表者名
      加藤喜之
    • 雑誌名

      宗教研究

      巻: 394 ページ: xx-xx

  • [雑誌論文] デカルト哲学をめぐる対立::ヨハネス・クラウベルクとバルーフ・スピノザ2018

    • 著者名/発表者名
      加藤喜之
    • 雑誌名

      スピノザーナ

      巻: 16 ページ: 93-114

    • 査読あり
  • [学会発表] 啓蒙と宗教:デカルトの哲学的言説をめぐる神学・政治的な争い2018

    • 著者名/発表者名
      加藤喜之
    • 学会等名
      日本基督教学会
  • [図書] Petrus van Mastricht (1630-1706): Text, Context, and Interpretation2019

    • 著者名/発表者名
      Adriaan C. Neele (ed.)
    • 総ページ数
      未定
    • 出版者
      Vandenhoeck & Ruprecht (V&R)

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi