Sonic VisualiserとMIDI化されたピアノロール資料を用いることにより、ピアノロール資料と音源資料を比較することが可能となった。そこからピアノロール資料とその他の録音資料の関係性についても明らかにすることができた。 分析からは、同一演奏家による同一曲の演奏が細部に至るまで互いに非常に酷似していることや、ピアノロールを演奏分析資料として用いる際の注意点が明らかになったほか、ワルツ演奏の分析については主にショパンのワルツ作品に限定して行なったが、演奏者ごとの解釈の相違点をセクション単位及び1小節単位の速度変化から解明できた。
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