研究課題/領域番号 |
15K16674
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
神岡 理恵子 早稲田大学, 文学学術院, 招聘研究員 (10454000)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ソヴィエト非公式芸術 / ロシア現代美術 / 亡命ロシア人 / モスクワ・コンセプチュアリズム / コンセプチュアル・アート / エスノグラフィー |
研究実績の概要 |
H29年度は、前半にこれまでの中間的なまとめ(学会報告)を行ない、後半は資料収集と調査を中心にすすめた。まず6月に韓国ソウルで開催された学会The 8th East Asian Conference on Slavic and Eurasian Studiesにおいて、報告「モスクワ・コンセプチュアリズム:西側と現代美術のコンテクストにおける始まりと生成」(ロシア語)を行なった。国内の研究会メンバーおよび韓国・ロシアの研究者らとパネル"Moscow Conceptualism: Reconsidering Its Origin"を組んで参加したもので、前年度からの課題をさらに発展させたものだった。国際的な研究ネットワークの構築にも役立った。8月、9月にはロシアでの資料収集と聞き取り調査を実施した。とくに9月はモスクワ・ビエンナーレでの調査を集中して行い、これまでのビエンナーレ調査のまとめにも着手した。この作業はH30年度も引き続き進めていく。 また、10月28日には「20世紀メディア研究所」(早稲田大学)の第114回研究会で、「戦後ソ連におけるサミズダート/タミズダートについて~非公式文学/芸術分野を中心に~」という報告を行なった。今年度実施した調査での成果、とりわけ亡命ロシア社会で発行された文芸・芸術に関するメディアに関する資料を用いてまとめた報告である。このほか、国内で共同研究を進める「ロシア現代美術研究会」では、上述のソウルでの国際学会に参加したほか、資料の翻訳を進めており、夏に重点的に研究会を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H29年度は、調査と成果発表の両面において計画通り研究を進めることができた。前半で国際学会での報告を実施、後半では国外出張で資料収集と聞き取り調査を集中的に行ったほか、国内での研究発表、資料の翻訳と分析を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
H30年度はこれまで収集した資料をまとめ、論文や学会発表で成果報告を実施していく。同時に、国際共同研究の方のプロジェクトでもアメリカでの研究を予定しているため、そちらでの進捗状況に応じて進めていく予定である。
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