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2019 年度 研究成果報告書

日本近現代文学の視覚文化論的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 15K16685
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 日本文学
研究機関福岡女子大学

研究代表者

坂口 周  福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (20647846)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード近現代文学 / 文学理論 / 視覚性 / 映像文化 / 想像力 / 世界
研究成果の概要

本研究は、近代文学の様式と写真・映画・漫画・アニメといった近代特有の視覚表現の発展との間には密接な関係があるという考えにもとづき、具体的な作品に現れている「視覚性」の分析を通して近代文学史を読み直す作業を行った。二〇世紀前半の作家たちによる「共感」の美学に対する問題意識と映画の登場が切り開いた潜在意識的〈運動〉の心理への関心とが協働していたこと、戦後文学に散見される「無」の視覚的表現と実存哲学に基づく「想像力」論の流行との関係、現代文学特有の主体性の描かれ方とビデオゲームの登場による虚構世界の経験の仕方との繋がりなど、複数の新しい主張を行った。

自由記述の分野

日本文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

学術的意義としては、「視覚性」の変化を辿ることで近代以降の世界像(や人間像)それ自体がいかに変化してきたのかを領域横断的に問い、文学研究の領域から総合的な人間学へと議論を展開していく道筋を作った点にある。従来の文学研究の枠組では明かすことが困難だったイメージや概念の影響関係が、その文学史の形成においても決定的に作用していることを明らかにした。また、文学的知識を伝達する形の教養教育が難しくなる見通しにあって、今後の人文学研究の新しいあり方の一つを示した点は、本研究の社会的意義といえる。

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公開日: 2021-02-19  

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