研究課題/領域番号 |
15K16692
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研究機関 | 有明工業高等専門学校 |
研究代表者 |
菱岡 憲司 有明工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10548720)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 小津久足 / 紀行 / 詠歌 / 蔵書 / 小説受容 / 歌論 / 書簡 |
研究実績の概要 |
小津久足の文事を解明するため、文事の四つの柱とした紀行・詠歌・蔵書・小説受容において、それぞれ研究を行なった。 紀行は、「小津久足『難波日記』について・付翻刻(上)」(『文献探究』2016/3)を発表し、『小津久足紀行集(三)』に収録する作品の翻刻をすすめている。また、国史の研究者と共同で『陸奥日記』を公刊するプロジェクトが発足した。 詠歌においては、久足の歌論の解題・翻刻を「翻刻・小津久足「桂窓一家言」(上)」(『雅俗』14号、2015/7)として発表し、関連する論文を執筆して現在投稿中である。 蔵書については、小津家所蔵の西荘文庫目録の解読をすすめた。 小説受容においては、「本居宣長記念館所蔵・小津桂窓宛書簡(二)」(『有明工業高等専門学校紀要』51号、2015/10)により、久足の交流関係の一端をあきらかにした。 その他、当初は最終年度の予定であったが、旧稿をまとめて論文集を発刊する準備に入り、早ければ平成28年度には出版できる見通しとなった。また、収集した資料の読解もそれぞれの分野においてすすめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成27年度の実施計画はすべて達成し、かつ、最終年度の予定であった論文集の発刊準備に入ることができたため。さらに、国史の研究者と連携し、久足紀行文を発刊するプロジェクトに発起人として名を連ねるなど、当初の計画にはなかったが、本研究課題を大きく前進させる試みがはじまったため。
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今後の研究の推進方策 |
紀行・詠歌・蔵書・小説受容について、当初の予定どおり研究を進め、その成果を公にする。一方、最終年度に予定していた論文集の発刊が早まる可能性が高いため、その場合は、予算の前倒し申請等も計画している。
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