研究課題/領域番号 |
15K16694
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
生住 昌大 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (40612453)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 錦絵 / 浮世絵 / 西南戦争 / 明治 / 文学 / 新聞 / 出版 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、初年度より継続して行っている資料収集の他、海の見える杜美術館で西南戦争関係の錦絵(以下、「西南戦争錦絵」と記す)調査を行い、「西南戦争錦絵」を一般に向けて広く紹介する書籍の執筆に大きな時間を割いた。 海の見える杜美術館(広島県廿日市市)の調査は、初年度に計画していたが、同館リニューアル工事のため、なかなかその機会が得られなかった。しかし、念願叶い、今年度に至ってようやく調査の許可が下りた。同館の全面協力の下、全296作品についてデータを整理することができた。 また、「西南戦争錦絵」を一般に向けて紹介する書籍の刊行の話が、出版社から持ち込まれ、久留米大学の大庭卓也氏と共著というかたちで、お引き受けすることとした。本書籍は、完成すれば、当該研究の集大成ともなることもあり、平成29年度の当該研究の大半の時間をこれに割いた。刊行は平成30年秋を予定しており、現在校正中である。 平成30年は、維新150年の節目の年にあたり、大河ドラマも『西郷どん』に決まって、西南戦争という歴史的事件にも久方ぶりに注目が集まっている。その流れで、西南戦争を機に創刊されたとも言われる『筑紫新聞』の翻刻プロジェクト(西日本新聞社140周年事業)にも加わり、平成30年度中のデータベース完成に向けて、作業を進めている。 その他、平成29年度中に、当該研究に関わる2件の原稿依頼と3件の講演依頼をいただいているが、いずれも維新150年に合わせた平成30年度中の仕事である。当該研究の最終年度にあたる平成30年度は、課題であるデータベースの完成はもちろん、その研究の成果の社会的還元も、十分に行える見通しである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度に体調を大きく崩し、研究に取り組むことができない期間も長かったため、当該研究には遅れが生じていた。 しかし、体調も回復し、念願だった海の見える杜美術館の所蔵調査も許可が下り、西南戦争錦絵をもっとも多く所蔵するであろう機関での調査を無事終えることができた。また、研究の遅れを取り戻すため、研究のサポートも増やした。平成29年度に至って、ようやくその遅れた分を取り戻しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
勉誠出版からの書籍の刊行と、鹿児島市立美術館、北九州市立文学館、福岡共同公文書館での講演、また「描かれた西郷どん展」(NHK)ならびに「さようなら。西郷どん」展(海の見える杜美術館)の図録への寄稿など、幸運なことに、最終年度には当該研究の成果発表の場が多く与えられている。期待に応えられるよう、十分に準備して臨みたい。 また、当該研究の最大の目標であるデータベースの公開についても、計画的に準備を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
7万円弱の次年度使用額が生じているが、100万円弱の年度予算を、必要な分だけ、計画的に使用できたと考えている。 最終年度にあたる次年度には、データベースを公開するためのHPを開設する必要があり、今年度の残額は、無駄なく、適切に使用する計画がある。
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