研究課題/領域番号 |
15K16702
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
生駒 久美 大東文化大学, 文学部, 講師 (00715063)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アメリカ文学 / マーク・トウェイン / 感傷 / 罪悪感 / 白人性 / 男性性 |
研究実績の概要 |
本研究「マーク・トウェインにおける白人男性感傷研究」は、これまでトウェイン研究において別々に論じられる傾向があった「感傷」(ジェンダー批評で論じられる)と「罪悪感」(人種論の対象となる)の問題を接合することを目的としている。2015年7月に米国ミズーリ州行われたクレメンズ・カンファレンスで、『ハックルベリー・フィンの冒険』の31章におけるハックの階級のポジションと黒人逃亡奴隷ジムに対する共感に焦点を当て、階級問題が人種問題といかに連動しているかを論じ、評価を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マーク・トウェイン研究および19世紀南北戦争前の米国における人種研究および階級研究をこれまで行い、その研究成果を米国の学会で報告した。その結果、そこでの基調講演で、階級というこれまであまり論じてこられなかった視点からトウェインの罪悪感問題に切り込んでいると、肯定的な評価を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
ミズーリ州のクレメンズ・カンファレンスで、海外の研究者と交流の機会を持ち、自分の研究に対し貴重な助言を得ることができた。彼、彼女たちの助言を活かして、学会発表原稿をリバイズ、英語論文化し、海外に発信していくことを目指す。
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