研究課題/領域番号 |
15K16705
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 大阪大学 (2018) 近畿大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
森本 道孝 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (90581182)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | アメリカ演劇 / Sam Shepard / アンチエイジング / マスキュリニティ / 英米文学 / 老いと医療 |
研究成果の概要 |
「老い」と向き合う姿勢は、文学作品のテーマに取り上げられることが多いにもかかわらず、アメリカ文学研究では体系的に分析をされてこなかった。この問題は、役者の身体による演技を前提とする演劇ジャンルにおいて、「記憶」の衰えなどの身体的減退という観点から考察することが最も有効であり、本研究では、マスキュリニティに対する男性同士の過剰な意識を、「老い」への恐怖を解消する「アンチ・エイジング」意識の表出として様々な作家・作品の分析を通じて、多面的に捉え直すことができた。
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自由記述の分野 |
英米文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
主として女性に見られる傾向とされてきたアンチ・エイジング願望を、アメリカの白人男性たちのマッチョ化志向の中に読み込み、加えて、「身体」という「老い」を実感させる減退の兆候が最も顕著に現れるものを駆使して表現するジャンルでありながら、それを正面から分析してこなかったアメリカ演劇の世界に、その根拠を求めるという試みであり、現代社会における重要な懸念事項に対する問題提起を行うことができた。
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