ドイツ語の一方言から1984年にルクセンブルク大公国の「国語」へと昇格を果たしたルクセンブルク語は、言語としての歴史だけでなくその研究の歴史も浅い。本研究は、詳細な個別研究を行うための足がかりとして、ルクセンブルク語の文法体系全体を俯瞰する記述を行うことを目指している。 本プロジェクトは、大きく音韻、動詞群、名詞群の三部に分けてルクセンブルク語全体を記述するという大きなプロジェクトの中の第二部、動詞群の体系記述を扱ったものである。ルクセンブルク語における動詞群の特徴について、方言地理学、歴史比較言語学、形式意味論、生成文法の理論や方法論を用いて、形態論、統語論、意味論的観点から記述を行った。
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