研究実施計画に沿って、1.資料採取、2.分析・解釈作業、3.電子化作業、4.研究成果の公表の4項目に分けて、平成29年度の研究実績を報告する。 1. 資料採取: 平成29年8月と9月の二度に渡り、アイスランド共和国レイキャヴィーク市にて母語話者一名を調査協力者として実地調査を行った。前(々)年度に採取した資料の確認と補充を行った。前(々)年度と同様、デジタル機器とフィールドノートを用いて記録した。 2. 分析・解釈作業: 本年度は複合語や派生語、文を主な資料としてアクセントやリズム、音調の分析と解釈を進めた。コンピューターを用いた分析を通じて、対象となる現象の視覚化や数値化も試みた。 3. 電子化作業: 市販のデータベースソフトを用いて資料の電子化を進めていたが、前々年度に動作の不具合が発覚。その後、プログラミングによりデータベースをゼロから作成する方針に切り替えたため、これまで入力したデータの移行や入力の仕直しに時間を要し、採取された資料の約7割程度の入力にとどまっている。 4. 研究成果の公表: 文音調(イントネーション)に関しては、学会発表一件と論文二本(内、書評論文が一本)として成果を公表した。アクセントやリズムに関しては、口頭発表一件を行った。
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