本研究は、国立国語研究所『日本語歴史コーパス』内の洒落本資料について、会話部分の話者情報に関する情報を具体化・精密化し、既存の文書情報・形態論情報と連動させて高度なデータ収集を行うことのできる環境を整え、近世後期における江戸語・上方語の口語資料の言語を、主に位相的・数量的な面から分析し、その使用状況を明らかにすることを目指した。結果、洒落本コーパスの話者情報の整備に関しては、29年度末に国立国語研究所より公開されたデータに反映させることができた。また、研究期間内において、試論的なものや本研究に着想を得たものを発表・論文化した。現在、引き続き本研究の成果を活用した論文執筆を行っている。
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