本研究では、Chomsky (2013, 2014)のラベル付けアルゴリズム(LA)の観点から、英語と日本語の句構造を観察し、これまで様々な条件を措定することによって説明されて来た言語現象に対して、LAの観点から統一的な説明を与えることを目的とした。その際、生成文法理論の最新の枠組みであるミニマリスト・プログラムを採用し、LAはどのように行われるのかという問題と、LAはそもそもなぜ必要なのかという問題を実証的に検証することによって目的の達成を目指した。研究成果として、LAはSpell-Outを介して決定可能であるということと、LAは探査を最小化するために必要であるということが明らかになった。
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