本研究ではポルトガル語の学習目標語彙リストを、欧州言語共通参照枠の習熟度で区分された学習者コーパスに基づいて作成することを目的とする。学習者コーパスから得られた習熟度別特徴語彙リストを一次データとし、母語話者コーパスや教科書コーパスの語彙頻度情報で調整することで、最終的に初級約1500語、中級約1500語の語彙リストが得られた。 従来、シラバスや教材における使用語彙の選定は、共通基準が不在であるために各教師や執筆者の直観や経験則に委ねられてきたが、目標習熟度の学習者が実際に用いることができる語彙からリストを作成することで、今後、目指すべき語彙が適切に収録されるようになることが期待される。
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