研究課題/領域番号 |
15K16806
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
吉田 諭史 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助教 (00608838)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | デジタル教材 / 教材開発 / CALL / 自立学習 / ICT / 動機づけ / CEFR / アクティブラーニング |
研究実績の概要 |
平成29年度は,前年度と同様に(1)大学生英語学習者向けのデジタル教科書・教材に期待される機能や操作性に関する調査,(2)ヨーロッパ言語共通参照枠(以下,CEFR)に準拠した教材および題材の検討,(3)動機づけ理論を踏まえた教材設計,(4)教材コンテンツの作成,(5)教材コンテンツのデジタル化,(6)デジタル教材の効果的な配信方法に関する基礎調査を行い,(7)前年度までに作成したデジタル教科書・教材を利用した有用性に関する調査,(8)データ分析と考察,(9)教材のアップデートを行った。 (1)大学生英語学習者向けのデジタル教科書・教材に期待される機能や操作性に関する調査では,過去2年と同一の質問項目を使用して大学生を対象としたアンケート調査を行った(N=27)。(2)CEFRに準拠した教材および題材の検討,(3)動機づけ理論を踏まえた教材設計としては,CEFR関連の研究成果の他,『「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 最終まとめ』(「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議,2016)などを参照しながら,教材設計について再度検討を行い,(4)教材コンテンツの作成を進めた。次に,iBooks Author(Apple)等を利用して(5)教材コンテンツのデジタル化を行い,ウィジェット等の開発を進めた。また,(6)デジタル教材の効果的な配信方法に関する基礎調査,(7)前年度までに作成したデジタル教科書・教材を利用した有用性に関する調査の一環として,大学の通常教室において,タブレット端末やスマートパッド等を用いたシステム環境を構築し,デジタル教材の配信と活用に関する調査を実施した。(8)データ分析と考察では,上記(1)のアンケートデータおよび上記(6)(7)に関連して実施した調査で得た結果の分析と考察を行った。上記それぞれの成果を踏まえ,(9)教材のアップデートを進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2016年12月に公表された『「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 最終まとめ』(「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議)等を踏まえ,今後の教材開発方針について再考したため,教材コンテンツの作成に若干の遅れが生じた。その他の調査研究等については,おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は,まず,関連した研究成果等を踏まえて前年度中に再検討した教材設計の方針にもとづき,過年度に作成した教材に改良を加えながらデジタル化を進めるとともに,教材コンテンツの充実を図る。また,デジタル教材の配信や利用をするために必要な環境を整え,教室内外での教材の活用方法等について検討するための調査・研究を実施する。
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