本研究の目的は、(1)工業高等専門学校の学生が学校生活および将来技術者として直面する英語使用場面について調査するニーズ分析を行うこと、(2)ニーズ分析を踏まえてタスクシラバスを構築し、その指導効果の検証を行うことである。高専の学生、専門教員、技術者を対象に半構造化面接を用いてニーズ分析を行った結果、所属組織、交際、業務、研究、機器・技術、英語学習に関連する15の目標タスクタイプが報告された。これらの結果をもとに、タスクを中心とした授業実践を行った結果、発話の抵抗感の観点からは向上が見られなかったものの、授業に対する動機づけに肯定的な影響を与えていることが明らかになった。
|