研究課題
今年度は主に、(1)半年間の米国での在外研究(ハリス関係史料調査)、(2)幕末明治期横浜のスイス系生糸貿易商社シーベル・ブレンワルト社に関する共著論文の執筆を、以下の通り行った。(1)平成30年6月~12月、幕末の初代米国駐日総領事タウンゼント・ハリスが遺した対日外交関係史料Letters and Papers of Townsend Harrisを所蔵する米国のニューヨーク市立大学で在外研究を行い、ハリスの送受信書翰の翻刻・分析を重点的に行った。12月には大学付属コーエン図書館において公開講演"International Race toward Japan’s Opening?: Harris’ Rivalry with the European Powers, 1858-61"を行った。この他、ニューヨーク市立図書館、ワシントンの米国国立公文書館(NARA)・スミソニアン協会、NY州北部のハリスの生地ハドソン・フォールズなどを訪問し、関係史料・文献を収集・調査した。これらの調査成果は、今後予定する学会報告や論文執筆で活用し、ひいてはミネルヴァ書房から刊行予定のハリスの人物評伝に結実させる。(2)近代スイスシルク貿易史をめぐる共同研究者のルツェルン大学教授シュヴァルツェンバッハ氏と共に、シーベル・ブレンワルト社の二人の創業者の遺した史料に関するこれまでの調査成果をまとめ、共著論文“Between Trade and Diplomacy: The Commercial Activities of the Swiss Silk Merchants Siber & Brennwald in late Edo and early Mejij Japan”を執筆した。本稿を収録する論文集は今後イギリスの出版社から刊行予定である。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
Angela Schottenhammer (ed.), Early Global Interconnectivity across the Indian Ocean World, vol.I: Commercial Structures and Exchanges
巻: I ページ: 259-292
『総合誌歴博』209号「ドイツ日本関係史料の可能性」
巻: 209 ページ: 7-10
https://researchmap.jp/mfukuoka/?lang=english