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2016 年度 実施状況報告書

鹿児島県の「共通語指導」を通してみる引揚げ児童の戦後社会との接続

研究課題

研究課題/領域番号 15K16821
研究機関東京外国語大学

研究代表者

高嶋 朋子  東京外国語大学, 国際日本研究センター, 研究員 (60600442)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード引揚 / 共通語
研究実績の概要

前年度より継続4名、新規1名への聞き取り調査を行った。聞き取り調査については、引揚後の生活状況や学校生活について最も深く聞き取りが進行していたインフォーマントの急逝、鴨池小学校に絞って行う予定であった調査の協力者の入院などにより、想定していた調査を継続することが困難となる部分もあった。
しかしながら、新規のインフォーマントを獲得することができ、鹿児島県内でもこれまで外地引揚者にフォーカスした調査が行われたことがなかった喜界町にアクセスすることができた。本インフォーマントは、旧制中学まで台湾で生活しており、引揚げに関するさまざまな記憶や、引揚先での教育状況など、本研究対象に関わる部分を細部にわたって聞くことができている。
これに伴ない、資料調査においても、前年度から引き続き継続した『鹿児島教育』『鹿児島国語教育』、当該地の地方新聞に掲載された関係記事の他に、喜界町における引揚者関係資料の収集を行った。
また、1946年に台湾から引揚げた奄美大島出身の父(当時四十代)・娘(当時小学校高学年)、両者によるそれぞれの手記(日記)にアクセスすることができた。台湾島内で内地への引揚げを待機した期間や、奄美大島まで戻るために鹿児島市で数ヶ月足止めされた期間などの記録もあり、貴重な一次資料として位置づけることができる。長く私蔵されてきた資料であったため、まずは父の手記を翻刻し、本資料の紹介を中心とした研究報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

インフォーマントの急逝や入院によって、計画していた一部調査の継続が困難になった。

今後の研究の推進方策

今年度にアクセスした資料を使って研究成果を発表するとともに、新規に開始した喜界町での聞き取り調査を継続して結果をまとめる方向で、おおよその目処がついている。

次年度使用額が生じた理由

インフォーマントの都合で、調査のための出張期間が短くなったため。

次年度使用額の使用計画

継続予定の喜界町への調査旅費として使用する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 翻刻 師玉厚『切れぎれ乃思ひ出 在台湾』2017

    • 著者名/発表者名
      高嶋朋子
    • 雑誌名

      奄美・南西諸島史研究会報告

      巻: 1 ページ: 印刷中

  • [学会発表] 『師玉厚日記』翻刻作業から2017

    • 著者名/発表者名
      高嶋朋子
    • 学会等名
      奄美・南島史研究報告会
    • 発表場所
      東京都府中市 東京外国語大学
    • 年月日
      2017-03-23

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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