研究課題
若手研究(B)
本研究では、これまで研究されてこなかった戦後日本における高齢者の集団的な活動について実証的に検討した。1950年代から60年代にかけて、農村部と都市部をそれぞれ検討し、社会教育活動や女性たちによる自主的なサークル活動など、福祉という枠にとどまらない様々な主体の関与を明らかにした。制度的な福祉が整う以前には高齢者は独自に、自らの「老い」を受け止めるために多様な実践と要求をしている。戦後改革に伴う家族関係の変化と結びつけて、高齢者の存在のあり方を主体に即して研究する基盤を得た。
日本近現代史