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2015 年度 実施状況報告書

イスラーム復興運動をめぐる東南アジア-南アジア間の交流に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K16897
研究機関常葉大学

研究代表者

小河 久志  常葉大学, 社会環境学部, 講師 (50584067)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードイスラーム復興運動 / グローバル化 / タイ / 南アジア / 国際移動 / 宗教実践 / 文化人類学
研究実績の概要

本研究は現在、世界最大の規模を誇るイスラーム復興運動タブリーグを媒体としたイスラームをめぐるトランスナショナルな地域間交流の実態を明らかにすることを目的とする。具体的には、タブリーグの本部がある南アジア(バングラデシュ)とその傘下にある東南アジア(タイ)を対象に、人や物、情報がいかなるネットワークとプロセスのもとに両地域のあいだを移動しているのか、それを可能にしている内的、外的要因はいかなるものか、タブリーグの活動によりいかなる動きが両地域のムスリムの私的、公的領域に生まれているのか、といった点について明らかにする。またこれらの考察を通して、イスラーム世界における南アジアの中心化という新たな潮流を描き出す。平成27年度はタイでフィールドワークを実施した。具体的には、(1)南アジアからタイを訪れるムスリムの受け入れ体制に関する聞き取り、(2)タブリーグの活動のため南アジアを訪問したタイ・ムスリムへの来歴や活動参加プロセス、活動内容、南アジア・ムスリムとの関係性等に関する聞き取り、③タブリーグが行う各種活動の参与観察を行った。また、バンコクとシンガポールで、タブリーグをはじめとする東南アジアのイスラーム復興運動に関する文献資料の収集と読解を行った。日本国内では、国際移動やイスラーム復興といったトピックについて、主に人類学、宗教学、社会学分野の研究を渉猟し、本研究の分析枠組みを整備した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度である平成27年度は、当初の計画通りタイにおいてフィールドワークを実施することができた。また、文献資料の検討を通して分析枠組みの整備等を行った。加えて、国際会議(The 9th International Convention of Asia Scholars)で研究成果の報告を行うことができた。ただ、予定していたバングラデシュでの予備調査は、治安の悪化により実施できなかった。

今後の研究の推進方策

次年度以降は、タイに加えてバングラデシュでフィールドワークを実施し、イスラーム復興運動タブリーグをめぐる東南アジアと南アジアのあいだの交流の実態の把握を試みる。また、国際移動やイスラーム復興運動等のトピックについて文献研究を継続する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Expansion and Control: Islamic Basic Education in Thailand under the Multicultural Circumstances2015

    • 著者名/発表者名
      OGAWA Hisashi
    • 学会等名
      The 9th International Convention of Asia Scholars
    • 発表場所
      Adelaide Convention Centre
    • 年月日
      2015-07-07
    • 国際学会
  • [図書] 「正しい」イスラームをめぐるダイナミズム:タイ南部ムスリム村落の宗教民族誌2016

    • 著者名/発表者名
      小河久志
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      大阪大学出版会

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公開日: 2017-01-06  

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