研究課題/領域番号 |
15K16924
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中嶋 直木 熊本大学, その他の研究科, 講師 (20733992)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 機能的自治論 / 機能的思考 / 立法過程論 |
研究実績の概要 |
27年度においては、主に①ドイツにおける機能的自治論(及び公法学における「機能」的思考)と②立法過程分析方法論の研究に取り組んだ。 ①の機能的自治論は、自己責任に基づく自治体の自治権行使を一定領域において上位の行政過程への参加に機能転換するという理論である。この理論は、本研究の対象たる防御型事前手続保障の理論的基礎及び背景となるという点において意義を有する。さらに、その理論の基礎となる「機能」的思考は、ある時期において(あるいは現在においても)ドイツ公法学に大きな影響を与えたものであり、様々な「機能」的思考を整理し、それが機能的自治論に与えた影響を考察した。 ①については、当初の予定・目論見(研究計画では平成27年度の4月から9月までの予定)以上に研究の蓄積と意義があると思われたため、その研究には予定を大幅に超える期間を費やした。もっとも、本研究の対象の背景及び理論的基礎を把握するのみならず、広く、ドイツ公法学における法的思考の一類型を分析することができた(この成果の一部は、平成28年2月に熊本大学で行われた熊本地区の公法研究会において報告されている)。 ②の立法過程分析方法論は、日独の立法例分析の基礎となるものであり、立法過程における規範形成の意義をどこに求め、立法過程をどのような観点・方法により分析するかを検討した。 この研究も当初は十分に予定されたものではなかったが、この研究を経ることで、立法過程の分析、ひいては立法例の分析の意義、分析視座及び方法論を明確に意識することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究対象そのものではなく、その基礎理論的研究・方法論的研究に当初の予定よりも時間を割いたため、予定していたドイツの立法例・判例分析が若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
27年度において残されたドイツの立法例・判例分析を28年度で行い、夏期休業期間を目処にしてドイツにおいて資料収集を実施することで、28年度内にドイツの分析成果の公表を目指す。そして、当初の計画にできるだけ近づけるために、我が国の立法例分析に必要な資料収集も並行して行い、29年度には我が国の分析成果を公表できることを目標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に予定していたドイツでの文献収集が、研究状況の遅れにより行えなかったため、未使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度においてドイツでの文献収集を行なうことで、27年度の未使用分を執行する予定である。
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