本研究では、著作物の大規模な複製を防止する技術的保護手段(TPMs)とデジタル著作権管理システム(DRMs)の効率性を検証し、近時の判例法や学術文献を精査し、4つの重要な経済圏(日本・米国・ドイツ・中国)においてオンラインでのアンケート調査を行った。これによれば、TPMsとDRMsよる著作物の利用の制限について、各国の消費者の態度には類似点と相違点があった。この相違点は各国の経済的・文化的な違いから説明され得る。たとえば、著作物のオンライン市場が発展している国の消費者は、有体物の著作物に対する制限に比べて、インターネットからダウンロードした著作物に対する制限により敏感になるという傾向を示した。
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