研究実績の概要 |
本研究の目的は、「政党はいかに所属議員の再選を支援しつつ党の政策に賛成させているのか」を明らかにすることである。研究期間は平成27、28、29年度の3年にわたり、本年度は1年目である。研究の意義・重要性は、所属議員を強制ではなく自発的に政党の政策に賛成するように導くメカニズムを提示することであり、政党を政策形成や政権運営を行う単一のアクターとしてとらえ、安定的な政党モデルを提示することが可能となる。
本研究は、(1) 先行研究の検討と理論的考察、(2) データの収集と分析、(3) 中間報告とフィードバック、(4) 学術雑誌への投稿の4 段階に分けられる。平成27 年度は(1)と(2)を実施する予定であった。研究は順調に進行し、予定通り先行研究の検討、理論の導出、データ分析を行うことができた。知見は、中間報告としてワーキングペーパーとしてまとめ、2016年1月のアメリカ南部政治学会で報告した(Naofumi Fujimura. "The Role of the Prime Minister in Legislation and Elections: Evidence from Japan," Southern Political Science Association Annual Conference, January 7, 2016, Caribe Hilton, San Juan, Puerto Rico)。また、周囲の研究者に回覧し、貴重なコメントを得た。
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