本研究は、国会に対する信頼が2010-2014年の調査(世界価値観調査第6波)において19.8%と低位であることを問題とし、制度的要因と文化的要因の双方から不信を克服する改善策を検討した。特に、文化的要因の中でも、情報技術に着目し、議会ホームページへのアクセス・視聴が国会の信頼を向上させることを明らかにした。政治に関する対話は、国会の信頼を高める訳ではないが、政府の信頼・政治家の信頼を高めることに繋がるため、副次的に国会の信頼向上に寄与すると考えられる。信頼を高めるためには、監視と制裁のシステムを取り入れることが必要であり、有権者が正しい情報を入手し、監視を行っていくことが求められるといえる。
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