研究課題/領域番号 |
15K16993
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
望月 詩史 同志社大学, 法学部, 助教 (80648048)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 英文雑誌 / 東洋経済新報社 / 石橋湛山 |
研究実績の概要 |
平成28年度の「戦時期日本の英文雑誌に関する基礎的研究」に関する研究成果として、1934年に東洋経済新報社から創刊された英文雑誌 The Oriental Economist (以下、OE誌と略記)の総目次を編集・発行した。収録範囲は、創刊年(1934年5月)から日本の敗戦(1945年7・8月合併号)までとした。目録は、「分類・題名/見出し・執筆者名・ページ」の4項目に区分した。そして、巻末には「執筆者名索引」(日本と外国に区分)を付した。各項目は原則、各号の巻頭に掲載された目次の内容に基づいている。しかし、表記が不正確であったり、そもそも表記が欠落していたりする場合も少なからず確認されたことから、適宜修正した。なお、総目次は、石橋湛山記念財団に寄贈した。そして、研究者への配布を依頼した。なお、同財団の機関誌『自由思想』に総目次の編集・発行作業を通じて明らかになった内容をまとめた文章を寄せた(6月刊行予定)。 上記の総目次の編集・発行と並行して、創刊初期(1934-1937年)を対象とした研究論文を執筆した(7月刊行予定)。論文では、創刊の経緯、誌面構成、寄稿者に関する検討に加えて、『東洋経済新報』(以下『新報』と略記)に掲載されたOE誌最新号の広告についても取り上げた。また、総目次を用いて参考資料を作成した。内容は、以下の通りである。「資料一 BOOKS AND PUBLICATION で紹介された書籍一覧(一九三四―一九四五年)」「資料二 『新報』掲載のOE誌最新号広告一覧(一九三四―一九三七年)」。「資料三 石橋湛山執筆論説一覧(一九三四―一九三七年)」。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東洋経済新報社主幹・石橋湛山が執筆したOE誌記事を対象とする内容分析を進める過程で、より慎重な作業が必要であることが判明した。具体的には、OE誌と同一主題の論説が『新報』に掲載されている場合でも、想定していた以上に細部(構成、表現など)で相違が見られた。そして、それに伴って主張内容のニュアンスにも微妙な違いが生じている場合が確認された。そのため、当初予定していた研究期間(2年)の延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
前年度までに基礎作業を全て終えたことから、今後は研究計画で予定していた対象期間(1934年から1945年まで)における石橋執筆のOE誌記事の内容分析及び『新報』との対照作業に関わる成果に対する批評を仰ぐために、第一に論文、第二に学会及び研究会で順次発表する。そして、研究者らの助言や指摘を踏まえて、さらに研究の精度を高める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究期間の延長申請に伴い、次年度に予算を繰り越したため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
①学会・研究会で研究成果を発表する際に生じる旅費(交通費・宿泊費) ②『The Oriental Economist総目次―1934年5月創刊号~1945年7・8月合併号―』の増刷ないし増補版の発行にかかる費用
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