本研究の目的は、維新の会に対する有権者の意識や行動を、実証的に明らかにすることである。維新はなぜ、大阪において多くの有権者に支持されているのか。この問いに対して本研究は、政党ラベルとしての「維新ラベル」を、維新がうまく機能させたことが重要であることを明らかにした。では、そのような現状であったにもかかわらず、なぜ特別区設置住民投票で大阪市民は、都構想を否決したのか。この問いに対する解答として本研究が提示したのは有権者の批判的志向性の強さであり、これが住民投票で賛成への投票を「踏み止まらせた」ことを、本研究では明らかにした。
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