最終年度は、当初研究成果を海外の査読誌に公表するための年度と予定していた。この間、英語で執筆していた2本の論文を海外の査読誌に投稿したが、それぞれ掲載には至rらなかった。現在投稿中のものが1本、改稿中のものが1本という状況にある。 また、既存のデータの分析とオンライン上でのサーヴェイ実験の分析をもとに、平均因果媒介効果(average causal mediation effect: ACME)を算出する方法を用いた論文を日本語で執筆し、紀要誌に査読無論文として公刊した。 加えて、研究計画当初には予定していなかったマクロ・データを用いた分析にも取り組んだ。具体的には、時事通信社による内閣支持率、政党支持率、経済評価などのデータを用いて、政策に対する期待と内閣支持率の関係を実数和分誤差修正メカニズム法(Fractional l Error Correction Mechanism)という方法を用いた分析した。分析結果を日本行動計量学会のポスターセッションに置いて報告した。また分析結果を英語論文としてまとめ、現在査読中の状態にある。 現在はこの研究を発展させ、(i)所得格差が政治の支持に与える影響のミクロ・レベル、マクロ・レベルでの分析と、(ii)内閣支持率に関する時系列データの分析手法を用いた分析、以上2種類の分析に特に力を入れて取り組んでいる。
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