研究課題/領域番号 |
15K17015
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研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
鈴木 早苗 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部, 海外研究員 (30466073)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | アフリカ / 地域機構 / アフリカ連合 / アディスアベバ |
研究実績の概要 |
2017年度は、主に、アフリカの地域機構による紛争管理・紛争解決の取り組みについて、ヨーロッパのアフリカ研究実施研究機関および、現地調査を実施し、成果として論文を執筆した。 現地調査および論文執筆のための調査として、European Conference on African Studies(欧州アフリカ学会)、European Consortium on Political Research(欧州政治学学会)、Conflict Research Society(紛争研究学会)に参加し、アフリカ研究および紛争・平和研究の新潮流について理解を深めた。また、2017年11月には、北欧アフリカ研究所(Nordic Africa Institute)主催でウプサラ大学にて開催されたワークショップ(African Security and unbridled militarization? New approaches to African peace and security governance)に参加し、同研究所図書館およびウプサラ大学図書館にて、資料収集を実施した。2018年1月には、ライプチヒ大学に訪問し、アフリカ研究者からアフリカでの調査におけるインタビュー先の紹介を受けた。 現地調査はアフリカ連合(AU)の本部のあるエチオピア・アディスアベバにおいて実施した。AU委員会の各部署の担当者へのインタビューを中心に、AUの本部に派遣されている他のアフリカの地域機構の代表者にも話を聞くことができた。また、AU委員会のアーカイブを訪れ、その蔵書資料状況について話を聞くとともに、本研究に関わる資料の提供を受けた。 以上の調査に基づき、英文の学術論文(タイトル International actors for legitimacy: the case of Economic Community of West African States interventions)を執筆した。英文雑誌への投稿に向けて準備を始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
エチオピアへの現地調査の実施により、一次資料の収集やインタビューなどの蓄積ができ、論文執筆に弾みがついた。また、アジアの地域機構との比較について、新たな比較軸の可能性も模索できた。
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今後の研究の推進方策 |
アフリカの地域機構による紛争管理について、ヨーロッパおよびアフリカで開催される学会で成果を発表する予定である。また、論文執筆も進めていく。 一方、アジアの地域機構、東南アジア諸国連合(ASEAN)の紛争管理については、最新の文献を確認するとともに、近年の動向も踏まえながら、資料を収集したいと考えている。 以上の作業をした上で、アフリカとアジアの対照性を分析するための比較軸をもう一度練り直し、分析枠組みの精緻化に努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
現地調査の実施が遅れたため。
現地調査、学会出張、研究機関訪問、文献購入に充てる。
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