本研究は、優先順位に無差別を含むようなマッチング市場(学校選択問題など)を分析する。現実社会のマッチング市場では、優先順位における優先度合いに無差別が自然に生じる。しかし、その時に、安定マッチングがどのような戦略的解概念の下で達成されうるかは不明であった。
本研究では、簡素で実践可能なメカニズムを構築し、いかなる場合であっても安定マッチングがナッシュ均衡によって遂行可能であることを示した。さらに、安定マッチングの中でも最も効率的な安定マッチングのみをナッシュ均衡によって遂行しようとする場合は、Ehlers and Erdil (2010)が提供する条件が必要十分条件となることを示した。
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