本研究は、出産が男性の労働成果に与える影響について分析を行った。具体的には、出産による家庭内分業の促進効果と、出産が男性の労働時間と賃金に与える長期的な影響について分析を行った。分析の結果、以下のことが確認された。第一に、出産は家庭内の分業を促進させる傾向にある。第二に、出産が男性の労働時間や賃金に与える長期的な影響はパートナーの女性の育児休業取得の有無や就業を中断したか等によって差異が観察された。第三に、パートナーである女性が就業を継続している男性の労働時間や賃金に出産が与える長期的な影響は、海外の先行研究とおおむね同じ傾向にあることが示された。
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