最終年度であり、下記二編の論文をワーキングペーパー化し、英語学術雑誌に投稿するという形で、三年間の研究の成果の公表を行った。 まず第一の研究であるが、昨年度から引き続きとして、東京大学飯塚敏晃氏・早稲田大学野口晴子氏との共同研究により、滋賀県で行われた介護P4P政策の評価を行う研究をおこなっていたが、本研究を"Pay-for-Performance and Selective Referral in Long-Term Care"と言うタイトルでワーキングペーパー化した。当該研究は英語学術雑誌に投稿済みである。 さらに、今年度内で行った研究として、JSTARではサンプルサイズの足りなかった高齢者の介護サービス別支出分析に関しては、官庁統計「介護給付費実態調査」を用いる事で分析を行った。この成果として、複数の居宅系介護サービスの組合せ購買の、要介護度推移への効果を分析する論文を執筆し、単著論文"What comprises effective formal elder care at home? Estimating effects for combinations of multiple services"というタイトルでワーキングペーパー化した。該当論文については慶應技術大学計量経済学セミナー、国立社会保障・人口問題研究所のセミナーでの発表を行い、国際学会European Health Economic Associationミーティング(オランダ・マーストリヒト)での発表が採択された。現在この論文は、英語学術雑誌に投稿中である。
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