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2018 年度 実施状況報告書

個人の時間配分と生産性・健康資本の格差

研究課題

研究課題/領域番号 15K17080
研究機関京都産業大学

研究代表者

梶谷 真也  京都産業大学, 経済学部, 准教授 (60510807)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード時間配分 / 睡眠時間 / 賃金 / 労働時間 / 余暇時間 / 健康 / スポーツ
研究実績の概要

平成30年度は,引き続き慶應義塾大学が実施する『日本家計パネル調査(KHPS)』のマイクロデータを用いて,睡眠時間が賃金率(労働生産性)に与える影響を計量的に分析した.具体的には,昨年度に学会等で報告した際に得られたコメントをもとに,分析内容や分析手法についての修正を検討し,KHPS回答者の居住地域を都道府県単位から市区町村単位に細分化することにした.そして,2017年に実施されたKHPSのマイクロデータを追加して再推計を行った.

再推定の結果,男性において1日の平均睡眠時間の増加が賃金率を上昇させることが再確認され,60歳未満のサンプルに限定しても同様の効果が再確認された.加えて,サンプルを正規雇用者に限定しても,1日の平均睡眠時間の増加による賃金率の上昇効果が確認された.これらの結果のまとめに加えて先行研究のサーベイも追加しながら,国際学術雑誌に投稿すべく英語論文としてまとめる作業を行った.

上記の研究に加えて,睡眠時間やスポーツ時間について,これらの時間量が個人の健康状態に与える影響を分析するために,総務省統計局が実施する『社会生活基本調査』の調査票情報と回答者が居住する地域の気象データとを紐づける作業を行った.具体的には,回答者が居住する市区町村の経度・緯度の情報と当該市区町村(周辺)にある観測所の気象データを調査票情報に紐づけをして,これらの情報を操作変数として分析に利用するための準備を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者の所属研究機関が平成30年4月から変更となり研究環境の整備に時間を要したうえ,『社会生活基本調査』の調査票情報と回答者が居住する地域のデータとを紐づける作業が予想以上に難航した.

今後の研究の推進方策

「睡眠時間が賃金率(労働生産性)に与える影響」に関する研究論文について,国際学術雑誌に投稿する.また,入手した『社会生活基本調査』の調査票情報を用いて,睡眠時間やスポーツ時間が健康状態に与える影響の分析を進めて,研究論文としてまとめる.

次年度使用額が生じた理由

研究環境の整備に時間を要したうえ,より精緻な分析を行うために必要となるデータの結合作業が予想以上に難航した.このため,当該分析を次年度も引き続き行うことにして,未使用額はその経費に充当する計画である.

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公開日: 2019-12-27  

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