本研究は海外子会社の企業家活動プロセスを海外子会社内外のコンテクストと海外子会社マネージャーの行動様式やタスク能力・属性などミクロ要因との相互作用として捉え、その関係性の解明を目的とした。本研究では文献調査、事例調査、半構造インタビューによる小規模サンプルのサーベイ調査という3つのサブテーマを遂行した結果、海外子会社のマネジメント層の多様性(個人・チーム)、海外子会社のネットワークの多様性(社内・社外)が高い海外子会社では、海外子会社マネージャーの戦略的行動が取られやすく、正当性の高い企業家活動の成果が現れる可能性について、仮説枠組の構築とその再検討が行われた。
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