本研究の成果は以下の2点である。(1)既存の戦略論やイノベーション・マネジメント論で検討されてきた外部性概念を検討し,これまでの研究が扱ってきた正の外部性を類型化した。負の外部性は主たる検討対象とされてこなかったが,新事業の成立時には規制を設計し負の外部性に対処すべき局面がある。イノベーション・マネジメント論と公共経済学の学際的問題領域が残されているといえる。(2)本研究では民泊の規制設計プロセスを調査した。規制形成に際しては複数の会議で議論がなされており,ステイクホルダーは会議間の応酬や正統性に気を配る必要がある。
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