本研究は,デザイン・マネジメントの巧拙に影響する関係構造(ネットワーク特性)とコミュニケーションに関する知見を明らかにすることを目的としていた。研究期間では,まず優れたデザインの実現に向けた方向性の一つとして,Iansiti(1998)の技術統合を援用し,デザインと技術を統合的に考える必要があること(デザイン-技術統合)を提示した。そして,これに関する定量調査をネットワーク分析の手法を用いて行う際の留意点などについて,予備的な検討を行った。この他には,デザイン・マネジメントとの関連にまで迫ることはできなかったが、関連概念として信頼や抽象的思考について検討した。
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