研究課題/領域番号 |
15K17150
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
日高 優一郎 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (90550335)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 地域ブランド / ソーシャルマーケティング / 関係性 / 相互依存関係 / 統治性 / マクロソーシャルマーケティング / 顧客関係管理 |
研究成果の概要 |
研究成果は大きく以下3点に纏められる。第1に、理論的考察から、ソーシャルマーケティングの成果をマクロレベルで捉える際、ステイクホルダーの関係性を生成・変容させるという点で、伝統的に考察されてきたダウンストリームだけでなくアップストリームとの相互依存関係に注目する必要があることが確認された。第2に、事例研究から、これらの相互依存関係が経済的交換に媒介されて強まる可能性が示唆され、その社会的成果を考察する上で統治性概念の有益性が示された。最後に、実証研究の分析結果から、小売における関係性の有効性や、有効性を高める要因として顧客のブランド・ロイヤルティやバラエティ・シーキング特性があることを示した。
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自由記述の分野 |
マーケティング論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、地域ブランド構築やソーシャルマーケティングの成否は伝統的に交換概念に基づき考察されることが多かったのに対し、関係性概念に注目することで分析視角をミクロレベルからマクロレベルへ拡張できることを示した。本研究は、このような相互依存関係への注目の必要性を示すと共に、これらの活動を理解する上での統治性概念の有益性を示すことで、同分野における研究の方向性を示した。 第二に、広く関係性の視点でいえば、本研究は小売における関係性への注目の効果も示した。顧客関係管理方法によって得られる顧客成果は異なることを検証し、多様な顧客関係管理の方法を使い分けることで顧客成果をより一層高められることを示した。
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