研究課題/領域番号 |
15K17157
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
新井 康平 群馬大学, 社会情報学部, 准教授 (30550313)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 会計知識 / HLM / 会計数値の変動 |
研究実績の概要 |
本年は,研究初年度であり,1)インタビュー調査による会計知識の構造の抽出,2)会計数値の変動における個人の知識及び行為の役割,の基礎的な2点を明らかにした。 1)インタビュー調査による会計知識の構造の抽出,とは,一般的に「会計を知っている」とはどのような状態を指すのかについての予備的かつ基礎的な調査である。この調査自体は完了していないが,「勘定科目及び仕訳を知っている」段階から「仕訳の向こうに現場が見える」段階に進むことが,会計知識の理解の上で重要であることを発見した。これら内容については,28年度までに論文化を目指している。 2)会計数値の変動における個人の知識及び行為の役割,とは,HLM(Hierarchical Liner Model;階層線形回帰)と呼ばれる手法を用いて,利益項目,収益項目,そして費用項目の変動において,産業や企業といった要因がどれほど影響しているのかを明らかにした。これは,二本の論文に取りまとめられているが,それぞれの項目の変動には,産業決定的な要因だけではなく企業個別の要因があるということを明らかにした。特に,売上高,売上原価,販管費については,産業効果と企業効果でその変動が90%以上が説明されることが明らかとなった。これは,企業内での意思決定が変動に影響を与えいてること,そして企業間には変動特性に違いがあることを指し示している。よって,個人の会計知識の探求は,会計数値の変動の原因となる可能性が示唆されたとも言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度ということもあり,予定通りに作業が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
28年度には,インタビュー調査の結果を論文にまとめ,アーカイバルデータを用いた個人が会計数値の経済的帰結に果たす役割の探求を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね予算通りに執行したが,1,000円未満の端数が繰り越されたものである。
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次年度使用額の使用計画 |
少額のため,28年度には文具などに使用する予定である。
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