研究課題/領域番号 |
15K17159
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
衣笠 陽子 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (40539160)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 医療管理会計 / ソーシャルキャピタル / 多業種連携 / コミュニティケア / 複合体 / プロフェッショナル |
研究実績の概要 |
本研究は医療機関の地域連携など、異なる法人や病院グループが連携する現象を医療管理会計システムに取り込むことを目的としており、本年度は文献ベースに基づく調査をもとに、統合型医療管理会計システムのフレームワークの構築を行う作業を実施している。当該医療管理会計システムは医療機関の組織間連携や地域の医療・福祉・介護の連携を対象としたものであり、ソーシャル・キャピタル分析のフレームワークを援用したものとなっている。ソーシャル・キャピタルはネットワークを資源としてとらえた枠組みであり、ソフトパワーや地域力と称されることもある。医療管理会計システムに当該要素を取り込むのは本研究が初の試みであり、本年度は文献調査をもとに、ソーシャル・キャピタルを医療管理会計システムに取り込む新しいフレームワーク構築の作業を行っている。本作業は実際の病院間の組織間連携、および医療・福祉・介護の地域連携を対象とした医療管理会計システムの調査であるケース・スタディのベースとなる仮説の作成であり、概念レベルのフレームワークと、実際の状況を照らし合わせて検討することにより初めて実務的要請にこたえることができると共に学問的整合性を確保することができる。よってケース・スタディの対象となる、医療機関の連携群の実態調査と、医療・福祉・介護の地域連携群の実態調査という、ケース・スタディ実施の段取り作業も本年度に行っている作業である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度のフレームワーク構築作業の段階であり、調査開始前の準備としておおむね順調である。医療経営学、社会福祉学等の学際的な研究対象であり、概念が重複している部分が多分にあり、文献調査に基づく概念整理を順調に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
医療管理会計へのソーシャルキャピタルの取り込みという新たなフレームワークを、ケーススタディにおいて実証していく必要がある。具体的には医療産業福祉都市と地域連携を都市政策に掲げている自治体において、病院の聞き取り調査に基づくケーススタディを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
備考欄の事由による。
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次年度使用額の使用計画 |
備考欄の事由による。
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