本研究の目的に鑑みて、研究期間中は、日本国内だけではなく、中国国内で政策分析のための档案閲覧と収集、言説分析のための新聞・雑誌記事などの収集と整理、および、支援団体と当事者らにインタビュー調査を実施した。これらの調査活動で得たデータをも参照して、中国帰国者をめぐる中国側の包摂と排除の力学、および、当事者らの境界文化の実態を明らかにしつつ、雑誌論文8件、学会発表等12件、図書4件(うち単著1件)を公表した。これらの研究活動を通じて、東アジアをめぐるポストコロニアルと人の移動に関する国際的な研究プロジェクトを構築するための基盤をも培ってきたのである。
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