本研究では、福島県内の三地域の住民に対する質問紙調査を通じて、原発避難者に対する受け入れ住民の態度規定要因に関する研究をおこない、そのことを通じて、避難者と受け入れ住民との間に軋轢が生ずる社会的メカニズムを明らかにすることとした。その結果、第一に、避難者と受け入れ住民との軋轢については、原発事故から6年が経過しても未だに存在していること、第二に、避難者と受け入れ住民との軋轢は、地域によって違いがあること、 第三に、避難者に対する受け入れ住民のまなざしは、ソーシャル・キャピタルとの間において関連が見られず、いわき市居住であることの効果があることが明らかになった。
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