研究課題/領域番号 |
15K17201
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
大井 由紀 南山大学, 外国語学部, 准教授 (10551070)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 環太平洋越境移動空間 / アジア系移民 / 移民排斥 / 太平洋郵船 / 日本郵船 |
研究成果の概要 |
コロナ禍のため、予定していたアメリカでの資史料調査を実施することはできず、予定変更を余儀なくされた。代わりに、環太平洋越境移動空間を構成する日本の港に着目し、1.) 日本国内における船舶と近代化、2.) 海上貿易の発展と港町の形成、3.) 郵便制度の発達について、資史料調査を行ったり、先行研究をまとめた。1.)2.)に関しては、横浜と神戸で資史料を収集し、アメリカの太平洋郵船汽船会社はじめ、英米の汽船会社がどのようにそれぞれの場で拠点を形成し、また、日本郵船が事業を展開したのか明らかにした。3.)については、郵便制度の形成と発展について、先行研究をまとめるにとどまった。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の意義は主に、先行研究では、19世紀後半以降のアジアからアメリカへの越境移動や人種差別は、出身国(中国)と受入国(アメリカ)の二国間の枠組みで主に考察されてきたが、環太平洋での越境移動の数の増加と目的の多様化が、「異質さ」の位置づけに影響したことを考察したことである。 社会的意義としては、本研究が着目するのは1870年代-1920年代だが、人種・エスニシティにおける「他者」との日常的な出会い・接触が一般化している現代において、「他者」を眼差す視座がどう構成されるのか再考する知見を提供することが挙げられる。
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