本研究は、若年生活困窮者支援について、英国との比較を通じて、「パーソナライズ化」の様相を把握すると共に、社会的企業の「ハブ機能(つなぎの役割)」の検討を行いながら、若年生活困窮者の総合的な支援のあり方を検討することを目的とし、日英の若者支援の相談窓口及び個別支援を行う社会的企業に対する事例調査を行った。本研究の結果、複合的課題を抱える若年生活困窮者には、パーソナライズ化された支援が生まれつつあると共に、利用者が個々の多様な社会的企業につながっていくハブ機能が生まれつつ実態が明らかとなったが、社会制度上の相違から、日本では就労訓練事業者としての社会的企業が十分に育っていない実態も明らかとなった。
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