本研究の目的は、知的障害者の自立生活を支える権利擁護システムの実態分析を通して、そのあり方を検討し、権利擁護システムのモデルを構築することである。先行研究の分析及び支援組織でのフィールドワークをもとに、自立生活を支える権利擁護システム各々における権利擁護の観点及びそれぞれの内容を分析・整理した。つづいて権利擁護に基づくアセスメントと支援計画の在り方について提言を行った。さらに、知的障害者の成年後見制度の現状と今後の課題について検討した。本研究の成果は、障害者の権利条約に日本が批准して以降、障害者の権利擁護に関して一つの枠組みを示すものである。
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