研究課題/領域番号 |
15K17219
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
谷口 由希子 名古屋市立大学, 人間文化研究科, 准教授 (80449470)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 児童養護施設 / 学習支援 / 複線的自立 / プログラム評価 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、児童養護施設の子どもに対する学習支援と主体的な進路選択を体系的に捉え、学習支援から離脱する子どもを包摂する複線的自立の条件を明らかにすることにある。それと同時に学習支援のプログラム評価を行う。 第一に、施設で生活する中学生・高校生の縦断調査を行い、子どもの主体的な進路選択の形成過程を職員の援助実践、外部講師(学習塾や大学生など)による学習支援の実践と合わせて分析する。第二に、学習支援が子どもの進路選択にどのように影響しているのか学習支援の効果測定とプログラム評価を量的・質的調査によって明らかにする。以上により、児童養護施設で生活する子どもに対する複線的自立支援体系を検討する。 本研究が明らかにしようとすることは次の3点である。 第一に、子どもが学習支援から離脱する要因の解明である。学習支援から離脱する要因を解明することで継続した関係構築および学力が向上するための条件を明らかにすることができる。第二に、学校教育に包摂されない子どもの複線的自立条件の解明である。学習支援から離脱し、学校教育に包摂されない子どもは施設のなかでももっとも社会的に排除されやすい層である。これらの子どもが職業選択を視野に入れ、施設入所中から退所後まで継続する複線的自立条件を社会的援助体系とともに明らかにする。第三に、学習支援の効果測定とプログラム評価である。学習支援と子どもの進路選択の関係を解明するためプログラムの効果測定を行う。さらに実践知を体系化させるため、子どもと支援者の相互自己実現を促す学習支援プログラムの評価と開発を行う。 2015年度は諸般の事情により2015年8月中旬~2016年3月末まで研究を中断した。研究の中断については所定の手続きに基づき、日本学術振興会に申請し、承諾を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
諸般の事情により2015年8月中旬~2016年3月末まで研究を中断したため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画を1年延長し、予定通り遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2015年8月中旬から2016年3月末日までの間、研究を中断せざるを得ない事情が発生したため。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の予定を1年延長し、予定通り執行する。
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