環境変化に伴う不適応状態を起こしやすい認知症高齢者が、グループホームに入居後もその人らしい生活を継続するために、どのような基準で入居先を選択し、入居までにどのような過程を経ているのかを明らかにした。関東にある7箇所のグループホームにおいて、入居者11名、家族介護者7名、施設長7名、介護職員7名を対象に、半構造化面接法によるヒアリング調査を実施した。その結果、入居までの過程は家族介護者が中心に行われており、入居者は、入居前に見学したり、入居の荷造りなどをする機会が殆どない実態が明らかとなった。家族の選択基準は明らかにすることが出来た。入居者の納得のもと入居出来る環境づくりが今後の課題である。
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