本研究は、カナダBC州バンクーバー市におけるネイバーフッドハウスを事例とし、多世代間交流の子育て支援をめぐる場作りについて考察することを目的としている。3施設の調査結果から、KitsilanoやGordonの場合、子どもと高齢者の活動量の差が語られ、施設内の空間活用の限界が示された。一方で、FrogHollwでは、多様なプログラムを同時に公共空間(公園)にて実施した結果、各プログラム参加者が必然的に集まり、多世代が集う場の形成を実現していた。また、利用者やボランティアスタッフがプログラム開催者として参画できるシステムがあり、多世代間交流の子育て支援の場は、地域の人々をつなげる可能性がある。
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