研究課題/領域番号 |
15K17242
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研究機関 | 鹿児島純心女子大学 |
研究代表者 |
有村 玲香 鹿児島純心女子大学, 国際人間学部, 講師 (20713689)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 就業前教育 / CBR / 行動分析 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、主に4月~7月にかけて療育に携わる就業前教育に関するに関する取り組みを行った。さらに年間をかけて平成26年度~28年度までの研究を総合的に分析を行いその研究発表を行った。本研究は、CBRの視点に基づき「社会資源の戦略的運用」と「既存の社会資源の再評価・再活用」によってプログラム開発に取り組んでいくことに特色と独自性を有している。そこで、保育士養成課程の中で、「子どもの行動への支援スキル」を獲得するために簡略化された行動分析を学習する内容を設定し、その参加者への影響と評価を行った。 プログラムは、①プログラムの目指すこと(Community Based Rehabilitation)、②聞くこと、聴くこと傾聴のスキル形成、③話しかけることのスキル形成、④子どもとのコミュニケーションを進めていく鍵、⑤行動分析の基礎、取り組む目標の選定行動記録のホームワーク、⑥行動低減の理屈と方法・プログラムの考案と記録方法の検討、⑦プログラム修正・行動増加の理屈と方法、⑧結果と報告と修正、⑨活動の振り返り、グループや参加者全体の共有で構成した。 その結果、「コミュニケーションに関する事項」「行動分析に関する事項」「参加者の心理的プロフィールに基づく欲求充足に関すること」にポジティブで有意な変化が認め取られた。 今後のプログラムの最適化の方向としては、「対象者に対する支援を学生自身が体験する」「仲間との学ぶ時間を通じて実践的・心理的ネットワークを形成する」等の要素を含みんだ構成へと展開していくこと目指している。また、実践場面での有益性についても、整理していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、大学生に対する就業前教育に関する研究に主軸を置き研究に取り組んだ。その結果、平成26年度から平成28年度までに取り組んだ研究を総合的に分析をし、その成果と課題を抽出した。専門家に対する就業後教育は、多職種協働によるプログラム実践による知見を得た。その中で、実際に日々子どもへの支援を行っている専門職を対象として実践を行うことによる知見を得る必要性を抽出できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究の最終年度として4月~5月にかけて就業前教育に関するプログラム実践を予定している。合わせて、7月~9月にかけて専門職用の就業後教育を児童発達支援事業職員と療育に携わっている保育士に対して、プログラム実践を実施する予定である。そして、両者の研究から得られて科学的根拠と「行動分析」「キャリア発達」「多様性に適応する」「教育としての拡張性と簡易性」「実践での有効性」「持続可能性」の観点からの有効性を整理し、学会等で研究発表をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた消耗品の購入を、次年度に繰り越したことが大きな理由である。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は、就業前教育プログラムと就業後プログラムの実践を行う。それらの効果を測定するために、質問紙を購入する。得られたデータの分析のため統計ソフト・PCを購入する予定である。また、研究の最終年度のため、研究を多角的に分析するため、複数人の研究者にの分析や方向性に関する分析や知見の協力を依頼する。合わせて、学会や論文にまとめ成果の発表のために資金を活用する計画である。
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